太極拳の8つの有効成分(2)〜 インテンション

太極拳8つの有効成分

ハーバードメディカルスクールのピーター ウェイン博士の著書、

”An Introduction To Tai Chi”(太極拳入門)の電子書籍から、

太極拳の8つの要素についてお伝えしていきたいと思います。

太極拳の8つの要素(2)〜 インテンション

1.  Awareness・アウェアネス
2. Intention・意識
3. Structural integration・組織的統合
4. Active relaxation・積極的なリラクゼーション
5. Strengthening and flexibility・強化と柔軟性
6. Natural, freer breathing・自然で自由な呼吸
7. Social support・社会的な支援
8. Embodied spirituality・具現化された精神性

太極拳の8つの要素の2つ目は、

“Intention” (インテンション)

意図、意志、意向、医学的には(傷の)治癒という意味もあり、目的をもって、自ら動こうとする意志、日本語的には「やる気」みたいなニュアンスがあります。

意識の「視覚化」を通して、現実化させる、というのも太極拳の一つの効果です。

例として、「木のように立つ」とか「自然からの癒やしのエネルギーを全身に浴びる」とか、生命エネルギーである「氣」という見えないものをイメージすることで、実際に心身に良い影響をもたらします。

20年以上前、東京で道場通いを始めたころは、套路(型)をいくつも覚えました。早く覚えたい、上手くなりたいという強い意志があったので、駅のホームや電車で移動中も、指先を少し動かしながら、全身の動きをイメージしながらやっていました。

道場での稽古中は、先生の動きと、自分の動きのどこが違うかを正確に認識できるかどうか、がとても大事です。ここがダメ!もっとこうしたらいい、と指導されたことが、できているかどうかがわかる、という能力も、進歩していくうえで欠かせません。

よくありがちなのが、肩が上がる、肘が上がる、脇が閉まる、伸ばしすぎる、視線が違う、手、足、体を動かすタイミングがずれているなどです。

原理原則が分かっていながら、その通りにできないのは「そうしよう」という意識が薄いから。

「知っている」と「できている」は全く違います。

教わったことを正しく理解して「自分のものにしよう」という意志を持つことが、進歩するために欠かせません。

そのためにも、1つ目のアウェアネス、つまり「自分がなぜ、何にために、何をやっているのか」をはっきりと認識している状態が大事なんですね。

「イメージする力」をつけることは、太極拳だけでなく、日常生活や仕事にも役立ち、潜在能力の開発においても、役立ってきたと感じています。

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