ハーバードメディカルスクールのピーター ウェイン博士の著書、
”An Introduction To Tai Chi”(太極拳入門)の電子書籍から、
太極拳の8つの要素についてお伝えしていきたいと思います。
![](https://image.reservestock.jp/pictures/31703_MTQ5NTgyYTFjOTViM.png)
太極拳の8つの要素(2)〜 インテンション
1. Awareness・アウェアネス
2. Intention・意識
3. Structural integration・組織的統合
4. Active relaxation・積極的なリラクゼーション
5. Strengthening and flexibility・強化と柔軟性
6. Natural, freer breathing・自然で自由な呼吸
7. Social support・社会的な支援
8. Embodied spirituality・具現化された精神性
太極拳の8つの要素の2つ目は、
“Intention” (インテンション)
意図、意志、意向、医学的には(傷の)治癒という意味もあり、目的をもって、自ら動こうとする意志、日本語的には「やる気」みたいなニュアンスがあります。
意識の「視覚化」を通して、現実化させる、というのも太極拳の一つの効果です。
例として、「木のように立つ」とか「自然からの癒やしのエネルギーを全身に浴びる」とか、生命エネルギーである「氣」という見えないものをイメージすることで、実際に心身に良い影響をもたらします。
20年以上前、東京で道場通いを始めたころは、套路(型)をいくつも覚えました。早く覚えたい、上手くなりたいという強い意志があったので、駅のホームや電車で移動中も、指先を少し動かしながら、全身の動きをイメージしながらやっていました。
道場での稽古中は、先生の動きと、自分の動きのどこが違うかを正確に認識できるかどうか、がとても大事です。ここがダメ!もっとこうしたらいい、と指導されたことが、できているかどうかがわかる、という能力も、進歩していくうえで欠かせません。
よくありがちなのが、肩が上がる、肘が上がる、脇が閉まる、伸ばしすぎる、視線が違う、手、足、体を動かすタイミングがずれているなどです。
原理原則が分かっていながら、その通りにできないのは「そうしよう」という意識が薄いから。
「知っている」と「できている」は全く違います。
教わったことを正しく理解して「自分のものにしよう」という意志を持つことが、進歩するために欠かせません。
そのためにも、1つ目のアウェアネス、つまり「自分がなぜ、何にために、何をやっているのか」をはっきりと認識している状態が大事なんですね。
「イメージする力」をつけることは、太極拳だけでなく、日常生活や仕事にも役立ち、潜在能力の開発においても、役立ってきたと感じています。