ひらがな太極拳 オンライン教室 2022年10〜12月

オンライン教室

2022年10月〜12月のひらがな太極拳オンライン教室で取り上げた俳句です。

画像と動画を共有します。ぜひやってみてください!

10月の俳句

桐一葉 日当たりながら 落ちにけり 〜 高浜虚子

たーちゃん
たーちゃん

季語は桐一葉。桐の葉が日をあたりながら落ちていく様子をみて、秋の到来を感じています。

ゆっくりと落ちていく桐の一葉が目にうがびます。

ゆう
ゆう

「桐」と「日」、漢字2文字はしっかり直線を意識しながら、横の線は腰の回転、縦の線は膝の曲げ伸ばしで、背筋が傾かないよう注意しながら書いてみましょう。

稲の穂の伏し重なりし夕日哉 〜 正岡子規

たーちゃん
たーちゃん

たわわに実った稲の穂が重なっているところに、夕日があたって、きらきら輝いている。

ありがたく豊かな気持ちになってきます。

「いねのほの」の「ね」から「の」、「ほ」から「の」のつなぎはぐるっと円を描くことでスムーズに入れます。「ふ」「か」「な」は左右に大きく動くので、腰の回転をしっかり使うよう意識してみましょう。

熟れそめて 細枝のしなふ 柘榴かな 〜 西島麦南

たーちゃん
たーちゃん

ざくろが完熟し重くなり、細い枝をしならせているようすを詠んだ俳句です。

実りの秋と枝のしなやかさを感じます。

ゆう
ゆう

サーファーに人気の宮崎県日向市の伊勢ケ浜で撮影しました。
「うれそめて」の「れ」「そ」は小さな折り返しがあります。手首をしっかり使い、手のひらを返しながら書くとしなやかで流れるような動きで描くことができます。

11月の俳句

かへり花 暁の月に ちりつくす 〜 与謝蕪村

たーちゃん
たーちゃん

かへり花とは、11月頃に季節を間違えて、桜などが咲くこと。狂い咲とも言われています。

秋が寒く、急に小春日和で暖かくなると、春と勘違いしてしまい咲いてしまうあわてんぼさんですが、

目を楽しませてくれます。写真は2022年11月に宮崎市で咲いたかへり花です。

ゆう
ゆう

「花」の書き出しは、手首をしっかり使い、手のひらを返しながらジグザグに書きます。

「へ」や「く」の折り返しの部分は、指先は一点に置き、手首を回すようにするとなめらかな動きになります。

枇杷の花鳥もすさめず日くれたり 〜 与謝蕪村

たーちゃん
たーちゃん

枇杷の実はスーパーマーケットでも見かけますが、枇杷の花をご存知でしょうか?

11月頃に咲き良い香りがします。そんな枇杷の花ですが、見かけは地味でわかりにくく、

鳥からも相手にされず、日が暮れていく…、物悲しさを感じます。

ゆう
ゆう

「び」「ず」の2箇所で濁点が出てきます。手首をしっかり使って押すように、全身の動きも合わせて書いてみましょう。「す」の丸の部分は、大きくならないよう、手首の関節を一杯曲げて小さく収めるように意識してみてください。

星月夜 空の高さよ 大きさよ 〜 江左尚白

たーちゃん
たーちゃん

江戸時代に詠まれた壮大な宇宙を感じさせる俳句です。秋の澄み切った大気で

星々が光り輝き明るくなった空の状態を表しています。ロマンがありますね。

俳句の背景は、フィンセント・ファン・ゴッホの絵画の「星月夜」です。

ゆう
ゆう

「き」「さ」は似た動きになります。小指から斜め上に跳ね上げるように意識します。

「よ」が繰り返し出てきます。縦線の部分は、膝をしっかり曲げて重心を沈め上半身が前傾しないよう注意します。最後の小さな丸は手首の動きに自然に合わせるように、腰の動きも意識してみてください。

12月の俳句

大勢の中に我あり冬紅葉 〜 星野立子

たーちゃん
たーちゃん

冬になっても鮮やかに残っている紅葉を冬紅葉と言います。周りは枯れているのに、

ただ一本になっても凛としている様子は、一人立つ潔さと自己主張の美徳を発揮して

いるように思います。

ゆう
ゆう

「大」は左右に大きく払う動き。ゆっくり丁寧に、伸びやかに書いてみましょう。

「も」「じ」は、縦線からのU字に返せすところで、手のひらを少しずつ返しながら、手首から上に持ち上げます。

汲みたての 水うつくしき 煤払 〜 日野草城

たーちゃん
たーちゃん

煤は物を燃やした時にでる黒い粉状の汚れのこと。煤払いは煤を取る掃除のこと。昔は家の中でかまどや囲炉裏を使っていたので、部屋についた煤を取る必要がありました。

汲みたての美しい水は、煤払いした後の美しい部屋の様子も表しているように思えます。

ゆう
ゆう

「水」の感じは、左側を書いた後、ぐるっと上からまわりこみ、斜め上方向から自然な角度で右側に入っていくよう意識してみてください。

大歳の 暮れゆく雲を 仰ぎけり 〜 西島麦南

たーちゃん
たーちゃん

大歳は大晦日のことです。大晦日に暮れていく空に浮かぶ雲を見て、何を思いますか?

この1年を振り返ること、そして来年への決意でしょうか。

ゆう
ゆう

「お」が繰り返し出てきます。最後の点は、斜前に向かって、手首でじわっと柔らかく押しこむように、重心を沈めながら書きます。「雲」は画数が多いですが、手首、指先を上手く使いながら、慌てず丁寧に書いてみましょう。

今年一年、有難うございました!来年もよろしくお願いします!

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